食中毒の種類と分類

食中毒の種類は大きく分類して5つ

食中毒は、下痢や嘔吐など胃腸炎症状をはじめとする中毒症状が現れるのが特徴です。食中毒の種類によって症状は異なる為、患者さんの状態を把握する事で、原因物質を推測する事も可能です。また、種類によって、食中毒の流行時期は異なる為、特徴を知る事で予防を行う上でも非常に重要になります。日本国内では、食中毒の原因物質を大きく5つの種類に分類(細菌、ウイルス、自然毒、化学物質、寄生虫)しています。

近年の食中毒の発生状況は、年々工場や調理施設の大規模化や衛生意識の向上により発生件数は減少しています。しかし、食中毒1件あたりの患者数が多くなる傾向があるのが特徴です。古くから食中毒の原因物質と言われているサルモネラ菌腸炎ビブリオなどの発生件数は、減少もしくは横ばいです。しかし、今までに無い新しい種類(カンピロバクター病原性大腸菌 o-157)による食中毒が増えており注意が必要です。細菌ではなくウイルスの感染で起きる新しい種類の食中毒にも注意が必要です。ノロウイルスは、夏場に多く発生する細菌性の食中毒とは異なり、冬場に流行すするのが特徴です。非常に少量でも体内に侵入すると爆発的に増殖して、下痢や嘔吐などの症状が感染後1日から2日で現れます。その為、今までは細菌の増殖を抑える事が発生予防のポイントでしたが、流行する時期の種類にあわせた予防をする事が非常に重要になります。

食中毒は5つの種類に分類され、種類によって症状や予防方法が異なる

食中毒の種類別に原因物質の特徴、種類、症状、予防方法を説明してあります。種類は、大きく分けて5つに分類(細菌、ウイルス、自然毒、化学物質、寄生虫)されており、さらに分類ごとに種類や性質ごとに細分化されています。細菌型食中毒は、菌が増殖することで下痢や嘔吐などの症状を起こす種類と菌が産生する毒素で症状を起こす種類があります。また、自然毒食中毒も植物による種類と魚介類による種類があります。

厚生労働省が発表する食中毒統計を見ると細菌による食中毒よりもウイルスによる食中毒の発生件数、患者数ともに多いのが特徴です。食中毒の予防は、まずノロウイルス対策を行う事をおすすめします。細菌性食中毒の中でも注意が必要な書類は、病原性大腸菌 o-157など毒素を産生する細菌です。特に焼き肉店など牛肉の加熱不足により感染し、重症な場合には死亡するケースもあります。また、毒素を産生しない細菌でも発生件数が増加している種類もあります。特に注意したいのは、カンピロバクターウェルシュ菌です。

種類に関係なく食中毒の予防は、「食中毒菌(ウイルス)をつけない」、「食中毒菌(ウイルス)をころす」、「食中毒菌(ウイルス)をふやさない」が重要なポイントです。上記3点を食中毒予防の3原則といいますが、多くの種類の予防に有効だと言われています。しかし、全ての種類に有効ではないのでご注意ください。

食中毒の種類ごとに特徴を説明

原因物質の種類 特徴 症状
サルモネラ菌 自然界に分布しており家畜・ペットも菌を保有している。菌は低温や乾燥に強く、細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から半日から2日後に吐き気や腹痛38℃前後の発熱と下痢を繰り返す。症状は1~4日で回復する。
腸炎ビブリオ 海水を好み、夏に集中発生する。熱に弱く100℃では数分で死滅し、5℃以下では増殖しない。塩水を好むが真水には弱い。細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から8~24時間以内に発症、激しい腹痛と下痢が続き、脱水症状を起こす。抗生物質の投与で2~3日で回復する。
出血性大腸菌O157 ベロ毒素という強力な毒素をつくる。大腸をただれさせ、血管壁を破壊し、出血をおこす。脳や神経にも作用し、短期間で死亡することもある。細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から2~10日で発症。激しい腹痛・下痢が続き血便が出る。尿毒症になりケイレンや意識障害をひきおこす。
 その他病原大腸菌 出血性大腸菌o157以外の病原性大腸菌について説明。 出血性大腸菌o157以外の病原性大腸菌について説明。
 ボツリヌス菌  ボツリヌス菌は、グラム陽性の大桿菌および偏性嫌気性菌。土の中に芽胞の形で広く存在する。菌は毒素の抗原性の違いによりA~G型に分類される。細菌性食中毒の種類に分類される。  ボツリヌス毒素は主に四肢の麻痺を引き起こす。重篤な場合は呼吸筋を麻痺させ死に至る。その他、複視・構音障害・排尿障害・発汗障害・喉の渇きがみられる。
黄色ブドウ球菌 自然界に広く分布し、人の皮膚やのどなどにも生息。汚染された食品の中で毒素をつくるとき食中毒が発生。熱や乾燥に強い。細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から3時間以内に発症。吐き気や下痢をもよおす。ほぼ24時間以内に回復。
カンピロバクター菌 牛や鶏などの腸におり、食品や飲料水を通して感染する。少量で感染し、ペットとの接触感染や人との直接感染でも発症。空気にさらされると死滅するが、10℃以下では行き続ける。細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から発症まで2~7日かかる。発熱・めまい・筋肉痛がおこり、次に吐き気・下痢になる。数時間~2日で回復。
ボツリヌス菌 缶詰・真空パックなどの酸素が含まれない食品中で増殖。熱や消毒薬にも強く、致死率も高い。食品だけでなく、8ヶ月以下の乳児の腸でも増殖。細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から8~36時間後に発症。発熱はなく、吐き気・便秘・脱力感・めまいがおこる。呼吸困難などを引き起こし死に至る場合もある。
ウェルシュ菌 熱に非常に強く1時間煮沸しても菌が死なない。酸素がないところで増殖する。集団食中毒の原因になりやすい。細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から約12時間で発症。下痢をおこすが腹痛はあまり重くない。1~2日で回復。
セレウス菌 症状に応じて、嘔吐型と下痢型の2種類がある。熱に強く、調理過程ではなかなか死滅しない。細菌性食中毒の種類に分類される。 嘔吐型は1~5時間で激しい吐き気をもよおす。下痢型は8~16時間で吐き気をもよおし、下痢が続く。
ナグビブリオ菌 河川や海水に生息し、下水等の汚染がひどい所に多い。コレラ菌と同じく、人の腸内で増殖する。魚介類の中でもエビ・カニ・カキからの感染が多い。細菌性食中毒の種類に分類される。 感染から5~12時間で発症。下痢と急激な胃腸炎とを引き起こす。嘔吐をともない38℃前後の発熱を伴う場合もある。
エルシニア菌 家畜が保菌し、汚染された食肉を通じて感染。熱に弱いが、寒さに強く冷蔵庫の中でも増殖する。井戸水から感染もある。細菌性食中毒の種類に分類される。 虫垂炎のような激しい腹痛を引き起こす。2歳以下の場合下痢と共に発熱がみられる。発疹性の食中毒は、これの可能性が高い。
ノロウイルス 少量で感染し、発症率が非常に高い。感染力が非常に強く、人の手指などを介して人から人へ感染する。空気が乾燥していると空気感染することがある。ウイルス性食中毒の種類に分類される。 感染から1~2日で発症。吐き気・下痢・腹痛を引き起こす。38℃前後の発熱と脱水症状をおこす場合もある。
コレラ菌  コレラ毒素を産生するコレラ菌によって発症する。強い感染力があり、特にアジア型は高い死亡率を示し、ペストに匹敵する危険な感染症であるが、ペストと異なり、自然界ではヒト以外に感染しない。最も重要な感染源は、患者の糞便や吐瀉物に汚染された水や食物である。細菌性食中毒の種類に分類される。 潜伏期間は5日以内。下痢が1日20~30回も起こる。「米のとぎ汁」のような白い便を排泄することもある。腹痛・発熱はなく、むしろ低体温となり、34度台にも下がる。急速に脱水症状が進み、血行障害、血圧低下、頻脈、筋肉の痙攣、虚脱を起こし、死亡する。
赤痢菌 1897年に日本で赤痢が大流行したときに医学者志賀潔により発見された。学名をShigellaと呼ばれている。赤痢を起こす赤痢菌の種類は、AからDの4種類に分けられる。近年は、D群赤痢菌による感染例が多い。細菌性食中毒の種類に分類される。 細菌性赤痢菌食中毒の症状は、大腸の上皮細胞の壊死、潰瘍による、発熱と1日数十回の粘血性下痢を起こします。多くはしぶり腹)と呼ばれる腹痛の症状を示します。陰性化するまでに1~2週間を要します。
チフス菌 菌の種類の違って呼び方が変わります。チフス菌とパラチフスA菌によるものをそれぞれ腸チフス、パラチフスと呼びます。ヒトにしか感染しないので、衛生状態がよくなると発生数は少なくなります。細菌性食中毒の種類に分類される。 潜伏期間は2週間前後です。主なチフス菌食中毒の症状は発熱で、38℃以上の高熱が続きます。頭痛、関節痛、全身のだるさ、食欲不振などの症状を伴います。下痢は半分くらいの人にみられます。
パラチフスA菌 菌の種類の違って呼び方が変わります。チフス菌とパラチフスA菌によるものをそれぞれ腸チフス、パラチフスと呼びます。ヒトにしか感染しないので、衛生状態がよくなると発生数は少なくなります。細菌性食中毒の種類に分類される。  潜伏期間は2週間前後です。主なチフス菌食中毒の症状は発熱で、38℃以上の高熱が続きます。頭痛、関節痛、全身のだるさ、食欲不振などの症状を伴います。下痢は半分くらいの人にみられます。
植物性自然毒  毒キノコなどの誤食により起きる中毒様症状です。(キノコは植物ではありませんが、植物としてここではまとめています。) 摂取した有毒植物の種類により症状は異なります。詳しくは、植物性自然毒のページで種類にあった内容を確認ください。
動物性自然毒 フグの有毒な部位を誤食により起きる中毒様症状です。自然毒食中毒の種類に分類される。 摂取した有毒動物の種類により症状は異なります。詳しくは、動物性自然毒のページで種類にあった内容を確認ください。
 化学物質 化学物質を誤って食べる事に起きる中毒様症状です。自然毒食中毒の種類に分類される。 摂取した有毒な化学物質の種類により症状は異なります。詳しくは、化学物質食中毒のページで種類にあった内容を確認ください。
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