食中毒とは

食中毒は悪影響がある原因物質を食品と一緒に摂取する事で発症

食中毒とは、下痢や嘔吐を引き起こす微生物(細菌やウイルス)または化学物質、寄生虫などが飲食物に付着や汚染された食品などを誤って摂取する事で起きる胃腸炎の総称になります。古くから、食中毒の原因の多くは、細菌類が引き起こすものが主流であり、おう吐、腹痛、下痢などの急性胃腸炎症状が主でした。しかし、最近では、ノロウイルスなどのウイルスによる食中毒が増えており、事件1件あたりに発症する患者さん数も激増しております。食中毒の多くは、下痢や嘔吐の症状を繰り返しながら徐々に回復をしますが、病原性大腸菌であるo-157も感染するとHUSなど重症化することがありますので注意が必要です。食中毒は医学的に独立した疾病ではないため、明確な定義づけは難しいとされます。その為、食品衛生法第58条には、「食品、添加物、器具若しくは容器包装に起因した症状を発症した患者若しくはその疑いのある者」とあり、このような症状の患者を診断した場合、医師は食品衛生法施行規則に基づいて必要事項の届出を提出するよう定められています。また、赤痢やコレラなどの感染症は食中毒と区別されてきましたが、1999年4月に施行された「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症新法)において、病因物質の種別にかかわらず飲食に起因する健康障害は食中毒として取り扱われる事となっています。

食中毒は食品衛生法第58条で定義されている

食中毒の定義は食品衛生法にあります。食品、添加物、器具若しくは容器包装に起因して中毒した患者若しくはその疑いのある者(以下「食中毒患者等」という。)を診断し、又はその死体を検案した医師は、直ちに最寄の保健所長にその旨を届け出なければならない。 ▼保健所長は、前項の届出を受けたときその他食中毒患者等が発生していると認めるときは、速やかに都道府県知事に報告するとともに、政令で定めるところにより、調査しなければならない。▼都道府県知事等は、前項の規定により保健所長より報告を受けた場合であって、食中毒患者等が厚生労働省令で定める数以上発生し、又は発生するおそれがあると認める時その他厚生労働省令で定めるときは、直ちに、厚生労働大臣に報告しなければならない。 ▼保健所長は、第2項の規定による調査を行ったときは、政令で定めるところにより、都道府県知事に報告しなければならない。 ▼都道府県知事等は、前項の規定による報告を受けたときは、政令で定めるところにより、厚生大臣に報告しなければならない。

その為、下痢や嘔吐などの症状が食中毒菌、ウイルス、化学物質などが食品、添加物、器具、包装容器を汚染し、飲食物と一緒に摂取しことが原因であると医師が判断した場合、食中毒として扱われ保健所に報告し原因を調査します。また、食中毒の患者が50名以上発生した場合、死者や重篤な患者が出た場合、輸入食材が原因の場合、サルモネラ菌ボツリヌス菌腸管出血性大腸菌エルシニア・エンテロコリチカカンピロバクターコレラ菌赤痢菌チフス菌パラチフスA菌化学物質による食中毒の場合には厚生労働大臣に報告する必要があります。

食中毒の歴史は古くから記録に残っている

食中毒の歴史は古く、古くにに書かれた書物や文献にしばしば見ることができます。正確な統計されたのは1900年以降であります。特に戦後、高度経済成長で経済優先、環境や衛生を軽視したため大規模な事件が発生しています。歴史の中で有名なのが熊本の『辛子蓮根食中毒』や大阪で発生しました『雪印による黄色ブドウ球菌食中毒』などの事件ががあります。また近年では、衛生意識も普及しましたが、価格競争の中でのギリギリでの食材販売、地球規模の土壌汚染や水質汚染、工場の大規模化や大量調理等によって事故の大規模化する傾向があります。今まで発生した大きな事故をピックアップしてみました。(参考:食中毒の歴史

戦後、日本国内で発生した主な食中毒

1948年 2月  食糧配給の大豆粉に黄色ブドウ球菌が付着、約800人が発症し2人死亡。
1950年10月  大阪府南部を中心に白子干しを食べて20人が死亡。
1955年 3月  東京都で児童1,936人が発症(雪印八雲工場脱脂粉乳食中毒事件)。
1955年 7月  横浜市立西前小学校で学校給食が原因で700人以上が発症。
1963年      崎陽軒製造・販売の駅弁に黄色ブドウ球菌が付着、94人が発症。
1966年      生カキによる病原性大腸菌により1,000人以上が発症。
1968年      薩摩揚げが原因で岩手県・宮城県を中心として608人が発症、4人死亡。
1968年      北海道帯広市で冷やし中華のタレで教職員や生徒1,383人が発症。
1982年      北海道札幌市の西友清田店で患者数は7751名が発症。
1984年      熊本県で製造された辛子蓮根により11人が死亡。
1996年      雪印集団食中毒事件。
2002年      宇都宮市の高齢者施設でらO157で28人が発症し9人が死亡。
2011年      「焼肉酒家えびす」ユッケによる死亡事件。
2012年      白菜の浅漬けによるO157集団食中毒事件。
2013年      女子栄養大学でノロウイルスで159人が発症。
2014年      静岡県静岡市の花火大会で冷やしキュウリによる集団感染。

食中毒の種類

食中毒は、原因物質を微生物学的や種類で分類すると細菌、ウイルス、化学物質、自然毒、寄生虫の5つに分類されます。また、細菌性には、感染型、毒素型に細く分けることができます。(参考:原因と種類

細菌による食中毒 古くからあるが今までに無い新しい種類が流行している

感染型は、摂取した食中毒菌が体内で増殖し病原性を持つことで起こる食中毒です。代表的な病因物質は、サルモネラ菌腸管出血性大腸菌、リステリア菌などで、魚介類や食肉、鶏卵などに多いです。特に、生食には注意が必要です。

毒素型は、細菌が毒素を産出した食品を口に入れることで発症する食中毒です。病因物質は、黄色ブドウ球菌ボツリヌス菌などです。おにぎりやサンドイッチ、加工された穀物食品で発症するケースが多くみられます。ウイルスによる食中毒は、近年増えております。

ウイルスによる食中毒 発生件数、患者数ともに多く特に注意が必要

ウイルスに汚染された食品・水や、ウイルス感染者の手に触れた食品を摂取したり、感染者のつば、便、嘔吐物を介して発症します。近年発生する多くの食中毒は、このウイルス性食中毒であり、代表的なものにはノロウイルスがあります。カキや貝類で感染しやすく、ノロウイルスの場合は10~100程度の少ない数でも発症することがあります。

自然毒によるもの 春や秋のシーズンに多く発生

有毒物質を含む動物や植物を誤食することでおきます。毒のある動物としては、ふぐや貝が持つテトロドトキシン、サキシトキシン、ゴニオトキシンが主な毒素といわれています。一方、毒のある植物は、毒キノコやじゃがいも、トリカブトがあります。なかでも毒キノコは「神経系症状型」「胃腸症状型」「猛毒型」に分類され、猛毒型はトリカブトと同様、重症化すると生命に危険が及ぶこともあります。

化学物質によるもの 発生件数は少ないが過去には大規模な公害事件も発生

農薬など誤って食品に入ったものを食べたことで体調が悪くなった場合も食中毒として扱われます。主に、洗剤や農薬の誤飲、食品添加物などからひき起こされると考えられています。また、なんらかの過程で環境汚染物質が食品に混入して引き起こされた場合も同様に分類されます。また、あってはならないですが悪意を持って食品に有害な化学物質を混入させる事件も発生しています。食品メーカーなどではフードディフェンスなどの対策を迫られています。

寄生虫によるもの 新たに追加されアニサキスやクドアなどが報告されている

寄生虫は、新しく食中毒に追加されました。生鮮魚介類や肉類、水などにいる寄生虫によってひき起こされる食中毒です。なかでも、アニサキスという寄生虫が原因となる食中毒が多いとされます。本来、人間の体では成長しないものですが、まれに胃や腸に入り込んで食中毒症状を引き起こします。その他、馬肉によくみられるサルコシスティス・フェアリーや、ヒラメにみられるクドア・セプテンプンクタータも、寄生虫食中毒の原因ということが分かっています。食中毒にならないためには、日頃の食品管理が重要となります。肉の生食は避ける(十分に加熱する)、魚は早めに内臓を取り除き完全冷凍するなど、寄生虫を死滅させる工程をしっかり経るようにしましょう。台所まわりの衛生面も含め、一度、食環境を見直してみるといいかもしれません。

食中毒の発生状況 夏は細菌性、冬はウイルス性が多く一年中注意が必要 

食中毒の発生状況は1年中同じではありません。また、年によっては、企業の不祥事による衛生事故が起きることもあります。 細菌の傾向として、病原性大腸菌 o-157サルモネラ菌黄色ブドウ球菌などは集団発生することが多く、1回の食中毒事件で多くの患者数(事件規模)が発生しています。 数年前にはノロウイルスが猛威をふるい日本全国で大流行となりました。 発生時期(季節)でみた発生状況は、寒い季節はノロウイルスが流行し、春から夏にかけて細菌によるものが増加します。そして秋になると毒キノコなどの自然毒によるものが発生します。詳しくは、食中毒の発生状況を参照。

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