食中毒の種類によって症状は異なる

食中毒の症状から原因を特定する

食中毒の症状(下痢・嘔吐・腹痛)と種類について管理栄養士がわかりやすく説明します。過去に食事をした後にお腹が痛くなったり、下痢嘔吐などを経験された方も少なくないでしょう。下痢や嘔吐の症状があるとすぐ食中毒と訴える人もいますが、食中毒は食品衛生法で明確に定義がされています。簡単に説明すると、食品や飲料水が有害な細菌、ウイルス、化学物質、寄生虫などで汚染されたものを誤って摂取する事で起きる下痢や嘔吐などの症状の総称です。その為、飲食物を摂取せず下痢や嘔吐などの症状になった場合には、食中毒と言いません。

多くの食中毒は、下痢、嘔吐、腹痛などの症状がありますが、原因物質の種類によって症状や発症時間は異なります。その為、下痢や嘔吐の原因を疑う食品を摂取してからの時間を知る事で食中毒の原因物質を推測することは可能です。また、原因を推測する事は、症状を治療する方針を立てる上でも非常に参考になります。主な症状は、下痢や嘔吐であり、10日から2週間程度で自然に症状が治まる事が多いです。しかし、毒素を産生する食中毒菌(腸管出血性大腸菌O157など)や呼吸混乱(ボツリヌス菌)に感染した場合は、重症化する事が多く特に抵抗力が弱い子供や高齢者が感染した場合には注意が必要です。

食中毒の原因物質を特定する為には、下痢、嘔吐、発熱などを確かめましょう。そして、自分と同じ症状がある人がいないか確認もしましょう。もし、自分の周囲に同じ症状の人がいるならば、一緒に食べた食事が原因として疑わしいです。「下痢」の症状があるが「嘔吐」の症状はない、「発熱」の症状の有無などを確認する事で原因物質を絞り込むことが可能です。そして絞り込まれた原因物質の潜伏期間と原因となりやすい食材が、過去に食事した内容と合致するか確かめ食中毒であるか確かめます。(カンピロバクターなら鶏肉、腸炎ビブリオなら魚介類、サルモネラ菌なら肉類など。)ノロウイルスなど二次汚染が原因で起きる食中毒も増えていますので食材で特定する事ができない場合もありますが、かなり食中毒の種類を絞り込む事は可能です。症状から食中毒を絞り込むには、下のマトリックスを使用すると簡単です。

食中毒の症状、下痢、嘔吐、腹痛、発熱が多い

日本国内で発生する食中毒の多くは、細菌やウイルスによるもが多いです。細菌やウイルスによる食中毒は、食品もしくは体内で細菌やウイルスが増殖し、胃腸の機能を低下する事で下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。一部の細菌性食中毒は、増殖しながら毒素を産生する菌もあります。(腸管出血性大腸菌O157ボツリヌス菌)による食中毒は、下痢や嘔吐だけではなくHUSなど重症化する事もありますので、この様な場合には躊躇せず医師の診察を受ける事をお勧めします。

食中毒の症状は、大きく分けて4種類、下痢、腹痛、嘔吐(吐き気)、発熱がありますが、原因物質によって異なります。潜伏期間が長い食中毒は、感染してから一週間程度経過してから下痢や嘔吐などの発症するものもありますが、多くの細菌やウイルスは、数時間から数日で下痢や嘔吐が現れます。食中毒の原因物質によって下痢や嘔吐の症状や潜伏期間が異なる性質を活用して、病院に行かなくても自己診断することができます。この方法は、ご自身や家族が下痢や嘔吐などがあらわれたときに応急処置をするのに非常に役に立ちます。そのためにも下痢や嘔吐の原因となった食中毒の症状や潜伏期間を知ることが非常に重要になります。このページでは、日本国内で発生している食中毒の種類のリストを作成してみました。症状が悪化したり、自信が無い場合は、医師の診察を受けるようにしましょう。

水質や土壌汚染などもあり流通している食品に食中毒菌やウイルスに汚染されている事が多くなってきました。以前は、野菜は清潔なイメージがあり、洗わなくても食べられると思っている人も多いですが、野菜が原因で食中毒が起きている事例もあります。魚介類の腸炎ビブリオ肉類のサルモネラ菌が代表的な食中毒の原因物質でしたが、最近では、腸管出血性大腸菌O15ノロウイルスによる食中毒が発生しています。特に注意しなければいけないのが二次汚染です。食品そのものが食中毒菌やウイルスに既に汚染されている事例も多くありますが、調理加工などで汚染が拡大するケースです。特に生食する食材は、食品を衛生的に取り扱いに注意する必要があります。

食中毒菌
ウイルス
食中毒の
原因物質
食中毒の症状 食中毒の症状
時間 特徴
潜伏期 血便 膿・粘液便 水様便 腹痛 発熱 嘔吐 嘔気
サルモネラ 鶏卵、肉類 1~5日   悪寒嘔吐に始まり、腹痛に症状が変る
下痢潜伏期間6~48時間と幅がある。
腸炎ビブリオ 生食魚介類 12~24時間       一般に潜伏期間が短いほど重篤な症状を示す傾向がある。2~3日で快復に向かう。
ブドウ球菌 調理者を介在 1~数日       潜伏期間は短く短い。通常1~5時間(平均3時間)。
O157
(腸管出血性大腸菌)
加工食肉製品
水耕野菜
数日     O157などの腸管出血性大腸菌は3~9日と長い。他の病原大腸菌の場合は、5~72時間。
その他の
病原性大腸菌
1~数日     下痢症状がある。
カンピロバクター 肉類 1~10日
(平均3~5日)
    1週間以内で完治。死亡例は希。他の細菌性食中毒と異なり潜伏時間は2~7日と長い。
ボツリヌス 肉類の缶詰、瓶詰め、真空パック、蜂蜜 18時間前後
(数時間~3日)
          通常18~36時間。毒素量により2~3時間から2週間におよぶものもある。症状が進むと発声困難、嚥下困難、起立不能などの神経障害などが起こり、呼吸困難により死亡。致命率が非常に高い。
ウェルシェ 大量調理で食前不加熱 8~22時間         症状は一般的に軽く、1~2日で快復。潜伏期間は6~18時間。
セレウス 嘔吐型 米などの穀類や香辛料 1~6時間           症状は共に軽く、1~2日で全快し、予後も良い。下痢型は8~16時間、嘔吐型は非常に短く1~数時間で発症。
下痢型               
エルニシア属菌             エンテロコリチカ菌の症状は血清型で異なり、O8型は敗血症、O3型は下痢を主症状とする。仮性結核菌感染症の場合は、腸管膜リンパ節炎と急性敗血症に分かれる。
赤痢 飲料水、食物 1~5日     しぶり腹の症状がある
コレラ 飲料水、食物など 1~3日           米のとぎ汁の様な下痢症状がる。発熱の症状はない。
ノロウイルス 飲料水、食物 1~3日        
下痢、吐き気、腹痛、発熱(38度以下)。通常3日以内で回復。
激しいまたは高い   症状あり

食中毒による下痢や嘔吐の対処方法

食中毒を疑う症状があった時、下痢や嘔吐の症状を市販薬を服用して出来るだけ病院には行かず治したいと思います。しかし、種類によっては、薬を服用する事で逆効果(症状を悪化させる)の場合もあり注意が必要です。食中毒とは、私たちヒトにとって有害な細菌、ウイルス、化学物質を摂取した事で体外に排出しようとする反射作用です。つまり、要らないから嘔吐や下痢をして早く体外に出したいですが、下痢止め薬や吐き気止めを服用する事で原因物質の排出が遅れます。特に毒素を産生する病原体は、薬を服用する事で体内で長時間留まる事で症状がさらに重症化する可能性があります。下痢や嘔吐が長く続くと非常に辛いものです。また、長い間、下痢や嘔吐が続くことで脱水も心配です。その際には、病院に行き医師に薬を処方してもらう事をお勧めします。詳しくは「食中毒の応急処置方法」を参照

症状が改善されない場合は病院へ

食中毒は、原因物質によって下痢や嘔吐など症状が異なりますが、以下にまとめた症状がある場合には、躊躇せず医師の診察を受ける事をお勧めします。また、症状が長く続く場合も別な疾患や原因がある可能性がありますので病院に行く事をお勧めします。

 1. 激しい下痢や嘔吐などの症状がある場合。
 2. 下痢などで血液が混じっている場合(血便)。
 3. 呼吸が不安定、意識が朦朧としている場合。

食中毒の種類

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食中毒の種類と症状 インデックス

食中毒を引き起こす主な細菌やウイルス

  毒キノコ

食中毒 よくある質問の説明

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