概況
静岡県によると平成27年11月2日、静岡県富士市に住む親子4人がスイセンをニラだと誤って食べてしまい腹痛や嘔吐などの自然毒食中毒が発生したと発表がありました。現在、4人は快方に向かっております。
経緯
静岡県の発表によると親子4人は、平成27年11月1日に自宅の庭に生えていたスイセンをニラだと間違え採取し、キッチンで夕食の焼きそばに入れて食べた。その後、体調不良を訴え富士市の病院で診察した結果、ニラに含まれるアルカロイド系の有毒成分による食中毒の報告が静岡県にありました。
原因物質
スイセンに含まれるアルカロイド系の有毒物質が原因。有毒成分を含む植物の多くは、アルカロイド系の成分が含まれています。アルカロイドとは、窒素を含むアルカリ性の分子で、神経ホルモンそっくりであるため神経線維の末端部に入り込んで神経の作用を狂わせてる有害物質です。ニラなどにヒガンバナ科植物にはヒガンバナアルカロイドが含まれており、リコリン (lycorine ) 、ガランタミン( galanthamin )、タゼチン( tazettine )とシュウ酸カルシウム ( calcium oxalate ) などである。スイセンの全体に有毒物質が含まれているが、鱗茎に特に多い。スイセンの致死量は 10g である。また、食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こすことが知られており、不溶性のシュウ酸カルシウムを含んでいて,接触性皮膚炎を起こす。
原因施設
静岡県富士市内の家庭
営業処分内容
家庭内で発生した食中毒のため行政処分はなし
所見
毎年、スイセンをニラだと思い食べてしまい腹痛や嘔吐など症状があらわれる事前毒食中毒が発生しています。多くの場合は、個人が庭や公園に生えているスイセンをニラだと勘違いしたことが原因です。ニラとスイセンの見分け方は、まず、ニラの葉には特有の臭いがあり、スイセンの葉には臭いはありません。その為、ニラを採る時は、必ず臭いを確認しましょう。また、形状は、スイセンはニラに比べ、葉の幅が広い、草丈が高い、葉が厚いなど特徴がありますので、他より際立って大きいものは採るのは止めましょう。
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